レザークラフト

レザークラフトで本当に必要な道具「革職人直伝」

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流行りのレザークラフトを始めてみたいけど、どんな道具から買ったら良いか分からない。
この記事ではプロの革職人が購入して後悔のない絶対に使える工具を惜しげもなく公開いたします。

レザークラフト初心者がまずインターネットを見ていると「レザークラフト工具セット」このような名前の商品をよく見かけますよね?

実際そういったキットの中に入っている工具は使えるのか。本当に無駄はないのか?本日はレザークラフトに使用する道具をテーマに記事を書いていきたいと思います。

実際に必要な道具

まずは特定の商品名ではなく、必要な道具名にフォーカスを当ててみましょう。

1点1点解説も入れていきますので、ぜひご覧になってください。

追記2019/02/12

実際の道具(商品)を紹介したブログ記事はコチラ


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裁断道具

まず革を切るための道具ですね。

ここに属するものは

革包丁 ラウンドナイフ カッターナイフ です

それぞれ色々な商品がありますし、値段差もバラバラですが、必ずどれか一つは必要です。

ではどれを選んだら良いか。

答えはカッターナイフです。

1番予想外の答えかもしれませんが、カッターナイフ一択です。理由は何点かあります。

カッターナイフがおススメの理由

  • 仕立てが不要

1番の理由に挙げるのがこちら。革包丁ラウンドナイフは切れ味も使い勝手も非常に良いです。

筆者の奥山も、もちろん愛用しております。しかしながら、新品で高級な物を購入してもすぐに使える訳ではありません。仕立てが必要になります。

カッターナイフは替え刃式ですし、刃がすでに出来ておりますからその点が即戦力として使いやすいと思います。

練習も必要ですが、厚手の革でも、しっかり切る事が出来ます。

  • コストが安い

次に挙げる点はコストの安さです。革包丁ですと4千円~。ラウンドナイフでは1万円~はします。

また上記で挙げたように仕立てが必要です。カッターナイフはその点コストが非常に安く導入できます。

もちろん100円とかのカッターでは満足に切る事は出来ませんので、カッターナイフというくくりの中では高級な物がおススメです。

それであっても1000円を超えることはないでしょう。

  • 切れ味が良い

新品の状態で使用し、使ったらすぐ折る。常に切れ味が最高の状態で使用できるのがカッターナイフの利点です。

替え刃のコストも非常に安い為、年中ポキポキ折ることをが出来ます。

良く面倒であまり刃を折らない方をお見掛けしますが、カッターの刃の寿命は結構早いです。

切れない刃物を無理して使用すると危ないので止めましょう。

  • 怪我のリスクが少ない

次に挙げるのが怪我のリスクについてです。

初心者の方は当然刃物の扱いに慣れていません(いない場合が多い)から刃物の扱いは十分に気を付けなくてはなりません。

私は過去に膝に細めのラウンドナイフを刺して5針縫う怪我をしてしまいました。

慣れている人間でも常に気を付けなくてはなりません。その点カッターナイフは刃渡りが短い為、怪我のリスクが限りなく減るのがとても安心ですね。

  • 定規との併用が可能

コストと使いやすさを説明してきましたが、実践的にはどうでしょうか?初めは真っすぐ切る事がとても難しいです。

その為、無理してフリーハンドで切るのではなく、定規を併用しましょう。

そうすることで、きれいな直線が切れますので、作品がとても美しくなります。

以上がカッターナイフ一択の理由です。
その他にもあるかと思いますが、主要箇所は押さえておきました。

貼付道具

次に革を貼り付ける際に必要な道具です。

ここでは使用する、接着剤と塗布するのに使用する道具について説明していきます。

接着剤には大きく2種類あります。

乾燥してから貼り付けるもの。
乾燥する前に貼り付けるもの。

前者は塗布後一定時間を置き、乾燥した状態で貼り合わせます。こちらを主に溶剤系接着剤・ゴムのりなどと呼びます。

後者は、塗布後乾燥をさせずに貼り合わせます。こちらを主に水性系接着剤・白ボンドなどと呼びます。

結論から言いますと、どちらが良いはありません。使用用途によって変えれば良いだけです。筆者の奥山も当然どちらも使用しています。

そして用途によって使い分けております。例えば面積の大きいバッグの製作などでは、ゴムのりを使用することが多いですし、小さい小物の圧着などには白ボンドを使用します。

次に塗布用の道具ですが、こちらは井上工具株式会社(INOUE)のジラコヘラと呼ばれる、シリコン系で作られた白色のヘラをオススメします。

幅のサイズも20㎜~150mmまで10種類ほどあり、選びやすいのが特徴です。また価格が非常に安く、幅が狭いものなら100円もしません。

使用する対象物に合わせ数種類持っておくのが理想ですが、始めは40mmくらいの物が1つあれば事は足ります。

40mmのタイプで100円台で買えたと記憶しております。シリコン製なので、固まった接着剤が簡単にペリッと剥がせるので、掃除にストレスも感じません。

同じ井上工具株式会社製のデルリヘラというブルーのヘラもありますが、こちらは柔らかすぎてフニャフニャしてしまい塗布しづらい傾向にあります。

たっぷりしたものを盛りながら塗るには良いのですが、ボンドは薄い層で塗ることを理想としますから、少し硬めのジラコヘラがおススメです。

縫製道具

裁断して貼り合わせまで進みました。
いよいよ縫製が始まります。縫製には大きく2種類ございます。

手縫い ミシン縫い

もちろんこちらの記事を読まれている方は、初心者の方も多くいらっしゃるでしょうから、手縫いで話を進めてまいります。
※手縫いが簡単だという意味ではございません。機材を所有していない前提での説明です。

手縫いを行う際に必要な物をそれぞれ解説を入れながら説明していきましょう。

手縫いに必要な道具

  • ネジ捻

まずレザークラフトの場合、縫い代を縫う前に針を通す為の穴をあけていきます。

貼り合わせた、革の外周の断面をコバと言いますが、コバより2~3mmの位置に縫い代がきます。その位置にネジ捻を使用して線を引いていきます。

  • 目打ち(菱目・ヨーロッパ)

線が引けたらいよいよ穴をあけていきます。ここで使用するのが目打ちと言われるフォークのような工具です。

先端の形状によって、菱目打ちヨーロッパ目打ちと名称が異なります。

一般的な革教室レザークラフトの教科書・YouTubeなどでは、目打ちで貫通させ穴をあけるとされておりますが、正しくは貫通はさせません。目打ちというのは、穴をあける為にマーキングをする道具になります。

  • 菱錐

目打ちで穴のマーキングが終わったら、先端が鋭角な錐の工具を使い縫い穴を形成していきます。

こちらも間違った情報が多く、目打ちを使わず、「コルクなどを下に引いて菱錐を縦にさして穴を作る」など情報が流れているみたいですが、これも間違いです

実際にはそういう使い方はしません。先ほど目打ちでマーキングした場所に直接、菱錐を差し込んで穴を作っていき、縫製をおこなっていきます。

  • 手縫い針

手縫いを行う際は、1本の糸の両端にそれぞれ手縫い針を付けて縫っていきます。つまり最低でも2本の手縫い針が必要です。

10本入りや20本入りで販売されていますから、1つ購入しておけばしばらく買うことはありません。

またこちらも500円ほどでしょうからそこまでの出費にはなりません。裁縫などの針と違い、ある程度しっかりした太さがあり、先端が丸く加工されているのが特徴です。

レザークラフトで使用されている糸には2種類が有名です。ポリエステル糸リネン糸です。

前者はポリエステル製でとても丈夫です。主にミシン糸などと呼ばれていて、ミシン専用に作られた糸です。後者はその名の通りリネンです。原料はフラックスという亜麻科に属する一年生の草木です。風合いがあり、天然成分なのに非常に丈夫なのが特徴です。 コストは大まかにポリエステル1に対してリネンが10です。どちらが良いはありませんので、ご自身の作風に合わせて決めると良いでしょう。

  • 蜜蝋

絶対必要な訳ではないのですが、せっかく手縫いをするのであれば、持っておきたい道具。それがミツロウです。

成分は蜜蝋が100パーセントなのではなく、色々なものが混ざっております。使い方としては、縫い糸に蜜蝋の塊を擦りこませ、熱で温めます。

そうすることで蜜蝋が溶け出し糸にコーティングしてくれます。保湿や防水機能が高い成分が糸を保護してくれるため、革製品手縫いが一層丈夫で風合いが良くなります。

Maa Craft..オンラインストア販売も行っておりますので、興味がある方は使ってみてください。

ミツロウの詳細はコチラ

 

ちょっぴり文章だと難しそうに見える手縫いですが、同じことの繰り返しの単純作業なので慣れると簡単ですので是非皆さん頑張ってみましょう。

仕上道具

いよいよ最後の仕上げに差し掛かりました。

仕上げの良し悪しで製品のクオリティが決まるといっても過言ではありません。

ここでは仕上げに必要な道具をみていきましょう。

仕上げに必要な道具

  • ヘリ落とし・または豆鉋

裁断した革の断面というのは直角になっております。

革製品とは人間が手で触るものです。 この直角のままの場合、手が触れると手触りが非常に悪いです。その為に角を落とす作業が必要になります。

そこで使用するのがこちらのヘリ落としになります。

こちらは若干仕立てが必要なので学習する必要がある道具なのですが、使用頻度が少ない為、いずれ仕立てていけば良いでしょう。

大工さんの道具でというのがあります。細工用に使用するのが豆鉋になります。

用途は同じですが、こちらは仕立てが必要な道具の為、学びが必要になります。レザークラフト初心者の方はヘリ落としで代用しましょう。

  • フチ捻(玉捻)

コバの角を落としたら、コバにフチ捻と呼ばれる工具で線を引いていきます。

縫製の際に使用したネジ捻のネジがなく固定された工具です。

この線を引く意味は何種類かあります。

熱で温めてから革に引いていくのですが、コバが焼き締められ丈夫になること。

装飾線が入りエッジが効いてオシャレになること。

縫製前の接着後に軽く引くことで、ボンドがしっかりくっつくこと。などが挙げられます。

  • やすり

フチ捻を引き終えたらペーパーのやすりを使ってコバ滑らかにしていきます。

この時に使用するやすりは、耐水性のサンドペーパー(耐水ペーパー)がおススメです。

やすりには番手というものがあり、数が少ない方が目が粗く、数が上がるごとに目が細かくなります。

基本的に、番手の数字を倍に上げていくことで綺麗に研磨していくことが可能です。また価格も安く、何枚かセットになったもので500円ほどで購入が可能です。

  • ふのり

耐水ペーパーでやすりがけをしたら、布海苔(ふのり)という海藻をお湯で煮込んで作ったトロみのある液体をコバ塗布して布で磨いていきます。

布海苔(ふのり)は糊としても使用されるもので、非常に粘膜性があり革をコーティングしてくれる役目があります。また天然成分で磨くため艶が増し革製品の品が増します。

価格は1000円ほどで販売されていますが、お湯で煮込む際、ふのり自体は少量しか使わない為、減りが遅く長持ちします。

使う分を少量煮込むのが理想ですが、面倒な方はあらかじめ大量に煮込んでおき液体を保存しておきます。

しかし天然の海藻ですので放っておくと腐ってしまいます。その場合は防腐剤を数的垂らしておくと良いでしょう。

  • コバを磨く道具

コバを磨く際に使用する道具です。

ウッドスリッカーという名称で販売されていますが中々高価です。

希少性が高く硬い木材を使用した製品もありますが、正直あまり必要ありません。革の硬さに対してそこまでの密度と硬さが必要ではないと、考えれば分かるはずです。

筆者の奥山は200円ほどで販売されているIKEAの竹製バターナイフをもう何年も使っております。これで十分です。

  • ミツロウ

手縫い糸にコーティングするときに使用したミツロウがここでも登場します。耐水ペーパーふのりで磨いたコバ面にミツロウ塗布していきます。

その後熱したコテ等でミツロウを溶かしコバ浸透させていきます。この作業を行うことで硬く焼き締まり、尚且つコバが保湿され非常にシッカリとした仕立てになります。

耐水ペーパーかけ→ふのりで磨く→ミツロウを浸透させる。この工程を何回も何回も繰り返すことで、丈夫で立派な断面になっていきます。

ここまでが必要であると考える道具です。逆に言えばこれだけあれば十分です。

最後にちょっとだけ補足の商品を加えておきます。

必要な道具の補足

  • カッターマット

革を裁断する際テーブルに引くカッターマットです。これがないと裁断が出来ない為、用意する事をおススメします。価格はA3サイズで1000円もしません。A4では小さい為、最低でもA3サイズがあると便利です。

  • 定規

直線を切る際にある便利なのが定規です。定規にはアクリル製をステンレス製・アルミ製と様々ございますが、おススメステンレス製です。カッターナイフで切る際はステンレス製が重宝します。30㎝で500円ほどで購入できます。

  • 丸錐

革製品を作る際に何かと便利なのが丸錐です。辺りを付けたり、印を付けたりが可能です。また型紙を革にトレースする際にも使用されます。千枚通しという名でも売られており、価格は1000円もしません。

  • 型紙用の厚紙

厚紙はこれが良いというのはありません。枠線がある工作用紙を使われる方もおりますし、無地の方もおります。100均などでも購入可能です。厚みは0.5mm以上あるものが好ましいでしょう。筆者の奥山は無地の物を使用しています。

  • 木槌などの叩く棒

こちらは色々なもので代用可能です。木槌という商品で購入すると2~3000円してしまいますが、材木屋で硬めの木の切り売りを買えば500円もかかりません。通販などでも購入可能です。

  • アルコールランプ

工具を熱する際に重宝するのがアルコールランプです。色々なものがありますがコーヒーメーカーのサイフォン用が600円ほどで購入できます。中に入れるアルコールは、ケンエー燃料用アルコールがおススメです。

  • 帆布などの硬めの布

コバ磨きに使用する布です。厚手でしっかりとした素材が良いです。おススメは厚手の帆布などです。生地屋さんでお安く購入可能です。

以上が、あると更に良いサブカテゴリーの道具です。
これらも揃えておくと間違いがないでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

レザークラフトキットの中に入っている物は、革職人の奥山がチョイスした14点+サブ7点は同じ内容だったのか、相違があったのか?

キットが悪い!というブログ記事ではない為、比較検証はあえて行いませんが、全部都合よく入っているなんて事はあまりないでしょう。

またこの記事は推奨するものではありません。あくまでもレザークラフト初心者の方が、効率よく作業を進めらるよう私がチョイスしたものです。一度に全部揃えても良いですし、ちょっとずつ揃えても良いと思います。

いずれは仕立てを覚えて、より良い道具で製作することが理想だと思います。それまでの間は今回紹介した工具でレザークラフトを楽しんでくださいね!

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